最近の居住空間でフローリングがないところは、だいぶ少なくなってきました。新築の一戸建てからマンション、コーポに到るまで必ずと言っていいほどセットになっていますよね!
『ところがこのフローリングの床、寒い時期になると底冷えするのが悩みのタネ⁈』何とか解決したいと思いませんか?
我が家も何度が引っ越して経験して来ましたが、寒い冬に素足で床を歩くと震え上がるほど足元が冷たくてスリッパを玄関まで取りに行ったことがあります。
特に引っ越して来たばかりの部屋だったら、なおさらその事を痛感されるはずです。
それでは、具体的なフローリングの寒さ対策を解説していきます。
フローリングが冷える原因とは⁇
まずはフローリングがなぜ冷えるのかについて少しお伝えします。
なぜフローリングが特別に床冷えするのかというとそれは「フローリングが他の床材と比較して特別に冷えやすい材質」だということなのです。
「冷えやすい材質ということはどういうことか?」と言うと同じフローリングでも、合板と無垢材というものがあり、それぞれは触れた時の温かみが違います。同じ木なのに温かさに違いがあることを不思議に思われないでしょうか?
自然な木には空気が入る隙間があり、この比率を「空隙率」というのですが、合板は薄い何枚もの板を圧縮してつくるので、極めてこの空隙率が低いのです。ほとんど空気を含んでいないといっていいのです。
考えてみてください、全く空気を含んでいないガラスや金属は断熱性とは程遠く 冬の寒い外気にさらされていると凍りつくほどに冷えています。
つまり、フローリングで床冷えする理由は、空気を含まない材質であるがゆえに 床下からの冷たさと、下にたまった空気にさらされることによって冷やされ、 さらには部屋の空気をその床で冷やし続けるという悪循環になっていることにあります。
そこでこの問題を解決するいくつかの対策をご紹介したいと思います。
フローリングの寒さ対策1 コルクマット
床の断熱については、床下に断熱材を入れたり、床暖房にするということが最も効果的なのですが、施工費や設備費が高額となることや、住宅が賃貸マンションであったりすると、現実的な対策法とはいえないようです。
そこで気軽にできるのが、天然コルク床です。比較的低予算ででき、パネル式なので誰にでも簡単に床に敷くことができるのでおすすめですね。
ホームセンターや家具屋さんで、パズルピースのような形をしたマットを見たことはありませんか?
1つ1つは大きくありませんが、部屋の大きさや形に合わせてピースをつなげて使うシートです。
別名、「ジョイントマット」「コルクマット」とも呼ばれます。
実は、これがインテリアだけでなく、防寒対策にも役に立つグッズですなんです。
ご存じの方も多いか思いますが、冷たい空気は低い位置に向かおうとする習性があります。
だから、冬に部屋のフローリングが冷たく感じるのは、冷気がフローリング周辺に集まり、フローリングが冷やされてしまうからなんです。
天然コルクには、内部に空気層があります。空気があると、熱が伝わりにくくなるので冷たい部屋の下部に溜まった空気にフローリングが影響を受けなくなります。
そのため、自然なフローリングよりも断熱性・保温効果が期待でき、底冷え防止ができるわけです。
それにコルクマットを敷いただけで室温が1℃以上も上がる防寒の効果があります。
ですからフローリングのような凍るような冷たさとは無縁となり、冬でも スリッパなしで歩けるほどの温かさを感じることができますよ‼︎
そこで早速試してみたい方のためにコルクマット(ジョイントマット)パネルについての説明を具体的にしておきたいと思いますね。
コルクマットパネル1枚の大きさは以下の通りです。
・コルクマットのサイズは30㎝角、45㎝角がほとんどです
・コルクマットの厚みは8㎜~11㎜が主流です(極厚20㎜もある)
安い物でしたら100均などでも手に入りますが、ある程度の品質を考えるなら、予算枠として6畳あたり5.000円〜12.000円といったところでしょうか?
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コルクマットはフローリングの寒さ対策というだけでなく他にも色々なメリットがあるんですよ。
コルクマットのメリット
❶肌触りがいい。
❷フローリングのような表面の冷たさがない。
❸汚れても水洗いができて衛生的。
❹ひどい汚れは1枚だけ買い替えればOK。
❺適度な弾力性がある。
❻吸音性が高いので階下への防音対策になる。
でも、一番の理由はあまり経費がかからないし誰にでも手軽に設置できて思った以上に防寒効果があることですね!
但し、コルクマットにもデメリットはあります。以下の5点が大まかな欠点となります。
コルクマットのデメリット
①表面にコルクのクズがついている!
コルクマットを購入して一番多いのが、コルクのクズが気になるという感想です。
粉砕したコルクを接着剤でつけているため、コルクがポロポロと取れることがあります。
②臭いがきつい!
コルクマットの「臭いがきつい」とデメリットを感じる方が多くおられます。
とくに安価なものは臭いがする傾向があります。臭いの原因は、裏面に使われているEVA樹脂です。ただし、溶剤の臭いは時間が経過すると気化して臭わなくなります。
③ジョイント式だから繋ぎ目が目立つ!
部屋の大きさや形に合わせて自由にレイアウトできるメリットがありますが、つなぎ目が目立つと見た目が悪くなります。
また、見た目だけでなく、ジョイント部分に隙間ができると、赤ちゃんの食べかすやほこりが入り込みやすくなります。
④重い家具などを置くと跡が残る!
ダイニングテーブルやタンスなど重い家具を長時間置いておくと、へこんでしまい跡が残ります。
コルクマットは弾力性があり、指で押した程度であれば戻りますが、一度へこんでしまうと元には戻りません
⑤色のバリエーションがない!
コルクはナチュラルで天然な感じがおしゃれで好き!っていう人もいれば、地味で部屋のインテリアに合わないと敬遠される人もいます。部屋をコーディネートしたい人にとってデメリットに感じます。
フローリングの寒さ対策2 タイルカーペット
コルクマットよりも更に快適な環境で床の暖かさを求めるならば、”タイルカーペット”が人気です。もともとオフィス用の床材として国内で普及しましたが、近年ではホテルをはじめレストラン等の商業施設全般にも使用例が急速に増え、近年は居住空間にも適した床材として注目されています。
それはタイルカーペットが、タイルとカーペットの良さを活かした複合床材だからです。そこでタイルカーペット居住空間で利用する場合のメリットとデメリットをご紹介します。
タイルカーペットの【メリット】
①張替えや工事が簡単で、室内の環境づくりにも最適
タイルカーペットのメリットは、やはり「施工が簡単」という点にあります。
1枚が40~50cm角の大きさで、部屋の床全体に張り上げることもできますが、部分的な張替えも可能です。
②床のリフォームに採用したいサイズに合わせて、カットすることができる
必要な部分にだけ張ることやR形やコーナーの位置にピッタリと合わせることができます。
1色でシンプルに仕上げることもできますが、タイルカーペットの色違いを用意し、アイデアを活かしてデザイン性にも優れたリフォームが楽しめます
③洗濯や収納などのお手入れも簡単に出来る
汚れた部分だけを自宅で洗うことができ、部分的なお手入れが可能なのはコストも抑えられます。
床の冷え込みが気になる季節にだけ使用したい場合は、シーズンオフの収納をコンパクトに分割して納められます。
タイルカーペットの【デメリット】
床のリフォームに採用するタイルカーペットを決める前に、気になるタイルカーペットのデメリットもまとめてみました。
①使用感が硬く感じるのはタイルカーペットの欠点
今までカーペットや絨毯などを使用してきた場合は、素足で歩いた時の感覚が硬く感じるといわれることが多くあります。
柔らかさや触り心地などを意識したい場合には、タイルカーペットの採用を検討しなおす必要があるかもしれません。
②使用中の色あせや目地のズレが生じることも
洗剤などで汚れを落として清潔にすることができても、色合いが薄くなることがあると気になるかもしれません。
③歩行頻度が多いとラグのように使っているので隙間やズレが生じやすい
接着剤を使用していても、施工方法によっては使用年月とともに隙間が発生することもあり得ます。
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床暖房は足元から暖めてくれるため、年々人気が高まっています。最近ではほとんどの新築マンションに床暖房がついていますよね。
床暖房は空気を汚さず、乾燥もしないこともあり、リノベーションする時に導入を検討する方も多くいます。
フローリングの寒さ対策3 床暖房
床暖房は、床から直接伝わる熱(伝道熱)と床から部屋全体に広がる熱(ふく射熱)の組み合わせで暖めます。
ファンヒーターのように高温に熱した空気の流れ(対流熱)で暖める暖房機器とは暖め方が違います。
このように快適な床暖房でも、やはりメリットとデメリットがあります。
床暖房の【メリット】
①エアコンやファンヒーターのように、暖かな空気が上昇しないため足元が冷えにくいこと
②耐用年数が長くメンテナンスも基本的には不要なこと。
③空気が汚れず乾燥しにくいこと
④静かで場所を取らずに暖まることも
⑤遠赤外線の輻射熱で床からじんわりと部屋全体が暖まるため、床で過ごす時間が快適になります。
床暖房の【デメリット】
①エアコンのようにすぐに暖まらないこと
②床の表面温度が結構高い【床表面温度:約25~30℃】
③初期費用やランニングコストがかかることです。また定期的メンテナンスが必要
暖かくて快適な空間を求めるのには、「どこまでの満足度」を追求するのか「経費の限度額」も考慮に入れて、慎重に検討する必要がありますよね!
フローリングの寒さ対策4 それ以外の方法
カーペット・ホットカーペットを敷く方法
冬場の寒さ対策としてカーペット、ホットカーペットを使用するのは定番ですね。
ホットカーペットはすぐに暖かくなるのが大きなメリットですが、電気代がかかるのが唯一のデメリットです。
そのため、電気代を抑えながらの防寒対策を望む方はカーペットを敷くのがおすすめです。
ただし、一口にカーペットといっても断熱効果が低い素材を使用したものもあるので注意が必要です。
一般的にカーペットに使用されている素材で断熱効果が高いのはウール素材や羊毛などです。
もちろん各メーカーごとに機能や性能は異なるため、これからカーペットの購入を検討する方はお店の店員さんに不明点などを質問しながら選ぶことを推奨します。
銀マット・アルミシートを敷く方法
よくキャンプに行かれる方ならご存じかもしれませんが、防寒対策としてテントの床に銀マットやアルミシートを敷くことがあります。
銀マットやアルミシートは保温効果を高めることができるため、床の寒さ対策にもおすすめです。
また銀マット、アルミシートを敷く時は単体で使わずにカーペットなどと併用することで大きな相乗効果を見込むことができます。
防寒スリッパ・ルームシューズを敷く方法
床が冷たいと足下から熱が逃げていくため、冬の間は寒さをしのぐことができる防寒スリッパやルームシューズを使用することをおススメします。
一般財団法人 省エネルギーセンター(ECCJ)によるとスリッパを履くことで体感温度が0.6℃上がるそうです。
特にウール素材など足下を暖めることができる素材を使用したスリッパを履いて、フローリングの冷たさをしのぐといいかもしれませんよ。
また近年は一般的な形状のスリッパの他にも足首まですっぽりと収まるブーツ型のルームシューズも若い女性を中心に人気です。
振り返って、私がお勧めしたいのは〜
いろんなフローリングの寒さ対策を紹介しましたが多少の快適さと断熱効果を考えるとわたしの考えではコルクマットが一番適切ではないかと思います。
簡単に設置できるので、一人暮らしの独身者や大学生などは助かります。また新婚カップルにも便利です。それに手頃な値段で購入できるので出費も多少は抑えられます。他にもコルクマットには、いろんな魅力もありますよ。
コルクマットの魅力をもう一度整理する以下の通りです。
・肌触りがいい。
・フローリングのような表面の冷たさがない。
・汚れても水洗いができて衛生的。
・ひどい汚れは1枚だけ買い替えればOK。
・適度な弾力性がある。
・吸音性が高いので階下への防音対策になる。
このようにフローリングの寒さ対策というだけでなく他にも色々なメリットがありますよ!