ヒートテック系インナーのメーカーにこだわりを持つ人が最近は増えてきました。
どこのメーカーがより暖かいのか、また快適に着ることができるのかなど、冬になれば話題のひとつに上がります。
暖かいのに着ぶくれしないため、冬でもスタイリッシュな着こなしがしやすいのも嬉しいポイントです。
種類によっては、裏起毛のあるインナーなどもあり、厚みは様々ですが、基本的には薄くて伸縮性があり、下着として心地よいものが多いですよね!
ヒートテックが出たての頃は「凄いものが出た!」と、その暖かさに感心しきりでしたが、いつの間にか当たり前の存在になりましたね~。
私も長らく愛用しています。かれこれ、もう何枚買ったか分からないくらいだったりします。
そんなヒートテックですが、最初の頃は買い替えのタイミングにかなり悩みました。
今では自分なりのルールが出来たので、寿命判断は問題なく出来る様になりましたけど、見た目の変化がそう無ければ「まだ使えるかも...」と思っちゃうもの。
でも、ヒートテックの最大の特徴である暖かさを考えると、その寿命の見極めは自ずと絞られてきます。
今回はそんなヒートテックの寿命について、どれくらい着古せるものなのか、はたまたどう見極めれば良いかという点をあれこれと語っていきたいと思います!
そこで、最初にヒートテックの寿命の見極め方をお伝えしておきますね。見極め方は簡単!次の2つです‼
❶ 生地そのものが発熱しなくなる
❷ 暖まった空気を逃がし始める
自分が着用しているヒ―トテックのインナーなどが“こういう状態”になっていないかどうか?一度確かめてみてください。
ヒートテックはいつが寿命
次にヒートテックの寿命ですが、これは皆さん誰れもが一度は考えたことがあるのではないですか?
結論: 伸び切った状態➡️寿命 ということになります。
“1〜3年”などといった年月の長さを寿命の目安にしているのをよく見かけます
しかし、ヒートテックの寿命は「保温効果の劣化」によって引き起こされます。
従って”何年経ったら寿命”ということはありません。ですから、以下のような「保温効果の劣化」状態を寿命の目安とするのが妥当です。
生地が伸びると繊維と繊維の間に隙間が発生し熱を逃しやすくなる
細かな繊維で編み込まれ高い保温性が実現されているヒートテックは、伸びると繊維と繊維の間に隙間が発生します。
すると、暖かい空気が隙間から外に逃げてしまい、ヒートテックが本来持つ保温効果が発揮されなくなると考えられています。
生地が伸びると肌とヒートテックの間にも隙間が生じ首元から熱が逃げやすくなる
冬場に暖房をつけると部屋の上部が暖かくなることから分かるように、暖まった空気は上に昇ります。
生地が伸びると肌とヒートテックの間にも隙間が発生し、テロテロになった首元からも暖かい空気は逃げてしまうのです。
以上の2つに共通点は「保温効果が発揮されない」です。
つまり、保温効果の劣化こそがヒートテックの寿命を招くと言えるでしょう。それから、もう一つ寿命が来ている状態があります。
生地から白い毛がブツブツ出てきたら熱が逃げやすくなる
長く着たヒートテックから、白い毛がプツプツ出てきたことありませんか?
これはヒートテックに含まれるゴム状の繊維ポリウレタンが、切れて出てきてしまったものです。
このポリウレタンは伸縮性と柔軟性を保つ重要な役割を担っています。
従って、白い毛が出て来たら伸縮性や柔軟性が無くなって来ている証拠です。
つまり、肌にピッタリ密着出来なくなるので保温効果も劣化しています。
ヒートテックの寿命を延ばす方法とは
ヒートテックは900〜2000円とリーズナブルな価格ですが、どうせ購入するならば長持ちさせたいものです。そこで、ヒートテックを長持ちさせる方法をご紹介しますね。
実は「購入時」と「洗濯時」と「保管時」に、ちょっと工夫することで結構長持ちさせることができます。
⒈購入時での工夫
ヒートテックを購入する方の中には、インナーだからゆったりするように1つ上のサイズを購入しようと思っている方も多いと思います。
ところが、”ゆったり”していると購入の時点で、既出の「首元から熱が逃げる」常態になっているため以外と効果が少ないのです。
その上、伸びるとさらに保温性が低下するため、寿命が早くなります。
長持ちさせるためには、やはりジャストサイズを購入した方がよいと思います。もっと言わせてもらえれば、伸びることを想定してワンサイズ下の購入もよいでしょう。
そうすることで、少しでも効果を長持させることが期待出来ますよ。せっかく購入しても効果が小さいと、もったいないですよ!
ヒートテックの効果は密着して初めて保温効果が期待できるものなので、当然、繊維が伸びてしまうと保温性が低くなってしまいます。
ですから、毎日ヒートテックを着るという方は、2枚以上購入してそれをローテーションで着回すとくらいのほうがいいかもしれません!
⒉洗濯時での工夫
洗濯をする際は、次の方法を採るとヒートテックが長持ちします。
通常の衣服 | ヒートテック | 手間をかけない方法 | |
---|---|---|---|
洗濯方法 | 洗濯機の中に入れる | 手洗いによる押し洗い | ネットに入れて洗濯機で洗う |
脱水方法 | 脱水機に入れ替える | 乾いたタオルで水分を拭き取る | ネットに入れて脱水する |
乾燥方法 | 乾燥機を使う | 日陰で平干しする | 日陰で平干しする |
❶ 洗濯→手洗いによる押し洗いがオススメです。洗濯機で洗濯をすると他の衣服とグルグルと回され摩擦で繊維が痛む機会を作ってしまうためです。
手洗いは次の手順で行いましょう。
⑴ ボール等に水を溜めておく
⑵ 次に洗剤を入れる(溶けやすい液体洗剤がオススメ)
⑶ ヒートテックを入れ押すようにして洗う
上記の手洗いが理想的ですが、時間と手間がかかるので、忙しい方はネットに入れて洗濯機で洗いましょう。
ネットに入れることで、摩擦を軽減することが出来ます。なお、毛玉の発生を防ぐために裏返しにすることもおススメします。
❷ 脱水→乾いたタオルで水分を拭き取るのがオススメです。
タオルで挟んでトントンと軽く叩くようにすると水分が取れます。
洗濯機で脱水をすると洗濯と同様、他の衣服とグルグル回されるため、絡まって伸びてしまいます。
もちろん雑巾のように捻って水分を取るのは、繊維が伸びてしまう原因になるためNGです。
ただ、こちらも忙しい方はネットに入れて脱水するのがよいでしょう。
❸ 乾燥→日陰で平干しがおススメです。
水分をふき取った後、ハンガーにかけて干すと、まだ残っている水分の重みで下方向に伸びてしまいます。
今は平干し用の物干しネットがありますのでそれを利用して干しましょう。
また、ヒートテックに使用されているポリウレタンが熱に弱く高温のところでは変形することがあるので、日陰で干しましょう。
なお、乾燥機にかけるのはNGです。熱乾燥は熱によって乾かすため、ポリウレタンがダメージを受ける原因になります。
⒊保管時での工夫
ヒートテック系インナーを保管する時には、冬用の衣類と一緒にしまうことになります。
冬用の衣類は、1枚でもかさ張りがちなものばかりで、ついつい無理して詰め込みたくなりますよね。
すると、いつの間にか形も崩れてしまう恐れもあります。
さらに、詰め込みすぎにより湿気がこもることで、カビの発生リスクも高まります。
ヒートテック系インナーを良い状態で保管するには、余裕のあるスペースで時には風を通し除湿するなど、湿気対策が必須です。
ヒートテック系インナーをはじめとする衣類は、カビや虫喰いに注意が必要ですが、その発生要因となる湿気はクローゼットやタンスの中がこもりやすいため、たまに除湿対策をするなど気を付けなければなりません。
空調や湿気対策が行われているトランクルームなら、こうした湿気対策にかかる手間も省けるため便利です。
まとめ
ヒートテックの寿命は「保温効果の劣化」によって引き起こされます。従って”何年経ったら寿命”ということはありません。
ちょっとした購入する際の注意点、洗濯の正しいやり方、保管するときの湿気対策などに気を配れば結構長持ちするものですよ。
そこで、もう一度ヒートテックの寿命を延ばすため方法を整理しておきます。
・購入時はジャストサイズをかワンサイズ下のもの選択する
・洗濯する際は手洗いによる押し洗い
・脱水は乾いたタオルで水分を拭き取る
・乾燥は日陰で平干しをする
・保管方法は余裕のあるスペースで風通しのよい場所
品物としては、そんなに高価なものではないですが、どうせならば長く使って上げたいものです。
『ものを大切にする!』ということは、こういうことを言うのかもしれませんね!