夏になると悩まされるのが、蚊の出現です。今は環境も住みよくなり昔ほど頻繁には刺されなくはなりましたが、それでも気になります。
増してや自然に囲まれた民家やアウトドアで野外活動を使用とすれば、どうしても遭遇しなければならない状況になりますよね。
”こういう時に便利なのが蚊取り線香”
ただし、蚊取り線香を焚い(たい)ているのに、足首を刺されたとか腕をさされたとかいう経験をされている方は少なくないと思います。
では、本当に蚊取り線香って効果があるのか?
昔からあるものだから間違いないと思うけど、果たしてどれだけ疑問に思ったことはないでしょうか?
そこで、この蚊取り線香には、どれだけの効果があるかを少し細かく確認していきたいと思います。
蚊取り線香は、どれだけの効果があるのか
最初に結論からざっくり言えば、蚊取り線香での殺虫効果はかなり高く、大概の蚊は死にます。
これはピレスロイドという成分に秘密があり、この成分の神経毒によって蚊は全身麻痺を起こし、同濃度の神経毒が蚊の全身の神経を犯し続けると死にます。
ただし、蚊が地面に落ちると、薬剤の濃度が薄い空気を吸って復活することもありますので、蚊取り線香は効果がないと誤解する方もいるようです。
そこで蚊取り線香の特性をよく理解して効果的な使い方をすることが大切です。
そのポイントとなるのは2つあります。一つは香り成分の効力と特徴、もう一つは成分濃度とその持続時間です
香り成分と特徴
この香り成分は除菌菊の花(子房)から発見された天然ピレトリンに似せた化合物がピレスロイドです。
蚊取り線香は煙が蚊を殺すイメージがありますが、本当は、このピレスロイドという成分が帰化することによって殺虫効果が表れるのです。
では、このピレスロイドの特徴をどんなものかというと次の4つです
1.即効性があること
2.忌避(嫌がって近づかない)効果がある
3.フラッシングアウト(追い出し)効果がある
4.安全性が高い(光・空気・熱に触れるとすぐに分解される)
どうでしょうか?とても環境にやさしく便利な成分ですね!
成分濃度と持続時間
人間などの哺乳類や鳥類に対しては無害(昆虫よりも体が大きいので、すぐに代謝され分解される)が蚊などの昆虫にとって神経毒で全身麻痺効果があります。
しかし、成分濃度が軽いと軽症で効き目がないこともあるので、なるべく成分濃度が濃い環境に追い込み時間が少しでも長く留まらせた方が確実に死なせることができます。
基本的に蚊取り線香の平均持続時間は7時間と言われています。種類によっては長いもので12時間持つものもあるようです。野外や多少広い部屋で使う場合は、こちらをおすすめします。
次に蚊取り線香を効果的に使う方法をご紹介しますね。(^-^)
蚊取り線香の効果的使い方のポイント
まず、蚊取り線香を使う場合は大きく分けて2つしかありません。室内と野外です。それぞれの効果的使い方は次の通りです!
室内で使う場合
蚊取り線香の成分は半径2mくらい、つまり畳6畳くらいまでは効き目があると言われています。
ですから、使いたい部屋の広さに応じて数を増やして使うと効果的です。
また、置く場所はなるべく風上に置くのが適しています。風が吹いたときに、上手く風下の部屋まで届くからです。
もう一つは部屋の中心に置きましょう。これは、香りが蚊取り線香を中心としてまんべんなく部屋全体に行き渡るからです。そして、部屋はなるべく閉め切ったほうがいいです。
家の周囲にやぶや竹などが茂っているところならば、蚊の侵入経路となる玄関と窓そして縁側などの開口部に近いところにも置いておいてください。
寝ている間もなるべく使用するようにしましょう。麻痺していた蚊が復活してしまうこともあるためです。
ただし周囲に燃えやすいものは遠ざけ、換気には気を付けて下さい。
野外で使う場合
野外で使う場合は、蚊取り線香の特性をよく理解した上で、効果的な場所に設置して下さい。
まず、成分濃度が一定に保ちやすい密閉された空間ではないので風が流れる位置や成分が室内とは違い光・熱。空気ですぐに分解されやすいことも考えましょう。
当然、活動範囲にたくさん設置することがおすすめです。
また、蚊は暗いところを好み、比較的低いところを飛ぶ習性があるので、テーブルの上だけでなく下にも設置してください。
野外向き蚊取り線香は普通のものよりも煙が多く出る種類の方がおすすめです!蚊以外の虫(蛾など)も寄せ付けないからです。
持ち運びできる「ポータブル蚊取り線香入れ」が一緒にあると便利です。
この種類は吊り下げ式であることが前提となります。腰から下げられるものであれば申し分ありません。
この種類のもの(ポータブル蚊取り線香入れ)は多少地面が傾斜になっていても缶のフチにあたっても消えないという利点もあります。
また、蚊取り線香はどうしても火を使い煙も出ることから使うときの注意も必要です。
蚊取り線香を使う時の注意点
まず、蚊取り線香は基本的に煙の影響が否めないので、狭い部屋で使用するときは目や喉などの刺激を感じることがありますので定期的な換気をすることを忘れないようにして下さい。
特にアレルギー体質の方は使用するとき、ちょっと気をつけてましょう!
犬、猫、鳥などのペットには無害ですが、金魚や熱帯魚、トカゲなどの爬虫類、またカエルなどの両生類が部屋にいると場合は控えたほうがいいです。
蚊取り線香は火を使うことから、火災などの事故には細心の注意を払うべきです。
燃えやすいものをそばに置いたり、使用中に急遽(きゅうきょ)、そのまま外出したりしないようにすること。
また、小さな子供や犬、猫などのペットが触れられる状況で使うことは避けましょう。
まとめ
蚊取り線香は、効果があるのか!ないのか?と言えば効果はあると結論付けられます。
ただし、その特性をよく理解した上での答えです。
これは、他の道具にも当てはまるものではないでしょうか?
そこで、もう一度、蚊取り線香の特性と効果的な使い方を整理しておきましょう!
蚊取り線香の殺虫効果は煙にあるわけではなく、気化されて発生するピレスロイドという成分にあること。
これは昆虫にとって強烈な神経毒で、ある一定の時間吸い続けると死に至るようになっている。
比較的体が大きい哺乳類・鳥類には無害です。
ただし、効力は半径2mなので、置く場所も風向きや成分濃度が一定に保ちやすい密閉された空間を作る(換気も考慮した上)など多少の工夫が必要。
気になるのは、どうしても火を使うので、火事などのトラブルを避けたいところ。
周囲に燃えやすいものを置いたり、小さな子供、ペットなどの手が届かないところに設置して、使用したままの外出も避けるようにしたい。
以上のことを十分に理解した上で使用すると、夏場の快適な生活を過ごせる強い味方になるのは間違いありません。