最近は余りインフルエンザに罹ったことは無いのですが、20年前に罹った時は41℃以上の高熱で3日間寝られず、もがき苦しんだ覚えがあります。
もちろん抗生物質を飲んだのですが、まだ特効薬のタミフルやリレンザなどは世に出ておらず予防接種の注射で最低限の難を逃れる以外には方法がなかったのです。
只、5年前に次男がインフルを学校から貰って来た時は、ほぼ家族全員が全滅!!
難を逃れたのは長男だけだったでしょうか?
最初、長女が元気が無くなり買い物に行ったのに何も買わず車の中でジッとしていました。
後から急に熱が出て来たので病院に診察に行ったら案の定インフルの診断を受けてしまったのです。
そうこうしている内に今度はわたしたち夫婦も何となく、だらしくなり熱が夕方からボンボン上がって来るではありませんか?
次の日、わたしは午前中、仕事を休み家内と一緒に病院へ行って見ると、見事インフルエンザA型の太鼓判を押してもらいました。
それぞれ別の部屋でリレンザを吸入して3日間自宅で安静にしていたのは何とも情けないことでしたね!
只、その時は特効薬のお陰でしょうか?20年前のように高熱と生汗で夜も寝られず苦しむことはなかったです。
インフルエンザに関しては、対処法がかなり進歩して来たことには正直驚いています。
そこで、これからインフルエンザが流行る時期なのでインフルエンザ情報をまとめて見ましたのでよかったら参考にしてください!
≪症状≫
通常の風邪と異なる点は、比較的急速に悪寒、発熱、頭痛、全身倦怠、筋肉痛が出現し、腹痛、嘔吐、下痢を伴う胃腸症状もあります。
また、ウイルスの増殖の程度により重症化することがあるので気をつけて欲しいと思います。
①高熱(38~40℃)
②全身症状(頭痛、筋肉痛、全身倦怠感、胃腸症状)
③上気道炎症(咳、痰、のどの痛み、鼻水、鼻づまりなど)
④合併症として、高齢者では肺炎、小児ではインフルエンザ脳症(頭痛、痙攣、意識障害などの発現、ライ症候群も含まれる)等があります。
≪原因≫
「インフルエンザ」の感染、増殖により発現。
主として乾燥した口腔粘膜や鼻腔粘膜などで増殖します。
インフルエンザウイルスは直径80~120nmくらいの大きさで、本来細胞寄生体なので、細胞内に侵入し増殖します。
空気中では栄養供給源がないので長く生きられません。
種類としてはABCの3つの型があり、人に感染し流行するのは主にA型です。
世界的に流行した場合を「パンデミック」といい、過去に最大規模の「スペイン風邪(1918年:約4000万人が死亡)があり、他に「アジア風邪(1957年)」「香港風邪(1968年)」「ソ連風邪(1977年)」があり、近年では2009年に世界的に流行したH5N1型が<フェイズ6>となりWHOより「パンデミッく」宣言されています。
≪感染≫
潜伏期間は2~3日と比較的短い
これは、体内でのウイルスの増殖率が高いことを示しています。
一般の1個のウイルスは24時間後に100万個に増殖するほど感染力が高いです。
子供は大人に比べて感染しやすい。
伝播ルートは次ぎの3ルート
- 接触感染(患者の粘液を直接的接触する)
- 飛沫感染(咳、くしゃみ、つば吐き)
- 空気感染(飛沫核感染)
1回の咳で約10万個が2m、1個のくしゃみで約200万個が3mも飛散すると言われています。
飛沫の大きさは0.5ミクロンから5ミクロン。
マスク装着でも30%前後しか防御できません。
冬は特に流行する時期で、低温と空気の乾燥、紫外線の強度が低下するので生体の防御バリア機能が低下しウイルスが侵入しやすく、またウイルス自体の寿命も長くなる(夏の6倍)ので感染しやすいということです。
≪治療≫
こじらせたり、ひどくならない為にも、なんと言っても早めの手当が肝要。
一、医療用薬物投与
【抗インフルエンザ薬】
■ノイラミニターゼ阻害薬
ウイルスの増殖を阻止する薬理作用を有する。:発病後ウイルスが増殖する前の48時間以内に服用しないと効果がありません。
①オセルタミビル【商品名;タミフル/中外製薬】…カプセルタイプ
※副作用として未成年服用者の異常行動が報告されているが因果関係は不明です。
厚生労働省から因果関係が判明するまで10代患者には事実上禁忌とされています。
②ザナミビル【商品名;リレンザ/グラクソ・スミスクライン】…吸入タイプ
③アマンタジン【商品名;シンメトレル/ジェネリック】…錠剤タイプ
※抗生物質は、インフルエンザウイルスを含む風邪ウイルスには無効ですが、副鼻腔炎等の二次感染には有効です。
ニ、一般養生
①消化の良い栄養価の高い食事(糖質、ビタミンの補給)
②保温(身体を冷やさない)・保湿(部屋の湿度を適切に保つ)
③安静(無駄なエネルギーを使わない)、充分な睡眠(体力回復⇒免疫活性)
≪予防≫
一、ウイルスの体内への侵入を減らす
- 石鹸による手洗いの励行
- 手で目や口を触らない
- うがいの励行(付着してから20分で体内侵入する)
- 手袋やマスクを着用する
- 部屋ではこまめの換気、湿度は50~60%に保つ
- 人ごみや感染者のいる場所を避ける
ニ、免疫抵抗力を低下させない
- 充分な栄養
- 充分な休息・睡眠
- 免疫力強化⇒ビタミンC
三、インフルエンザワクチンの接種
ワクチンは身体の免疫機構を活用し、ウイルスを分解・精製したHA蛋白などの成分を体内に入れ込んで抗体を作らせ、本物のウイルスが入って来ても感染し難くするもの。
個人差や感染株、ウイルス株との抗原性の種類により効果に差が出ます。
もともと免疫力の低い子供や高齢者は効果が弱い。
持続効果は3ヶ月程度。
現在は健康保険の法定給付の対象外です。
インフルエンザワクチンは不活化ワクチンで完全な感染防御ではなく症状を軽くするのが主目的です。
鶏の受精卵をより生成するので、鶏卵アレルギー者には注意が必要です。
インフルエンザが流行しているときには、基本的には、なるべく人ごみや乾燥したところに行かないように心掛けるということは一般常識です。
でも、どんなに注意しても感染する時は感染するものです。
そこで予防線を張っておくということが一番ですが、実は一番効果があるのは手洗いだそうです。
もちろん、うがいも大切ですけど上気道に飛沫感染した時は、うがいをする前にウイルスは粘膜から細胞内に入り込んでいることがほとんどだから意味がないという意見もあるようですよ---。
それよりも手洗いを徹底することにより接触感染を防ぐ予防のほうが、より感染率を下げる効果があるようですね!
今年もインフルエンザがどれだけ流行するかどうかは分かりませんが徹底した”手洗い”、もちろん”うがい”もお忘れなく、そしてしっかり睡眠を取って疲労を溜めないように気をつけておけば多少の予防対策にはなると思うので意識してみてください!