今から考えれば、我ながら苦笑しちゃう!
子供の頃、初めて飼ったペットがインコだったんだ。 名前は”九衛門”(キュウエモン)
妙な名前だと思わない? (^^)
家族みんなが呼びづらかったので、いつの間にか”キューちゃん”と呼ぶようになっちゃたんだ。
しばらくすると、この”九衛門”(キュウエモン)、自分で”キューチャン” ”キューチャン” と鳴くようになったんだよネ。
まだ、あの頃は純粋だったから、”インコ”って自分の名前を話すことができるんだ!と妙に感動した記憶が残っているよ。
みんなも、彼らは『どうしてモノマネができるのか?』『なぜモノマネをしようとするのか?』不思議に思ったことはない?
その疑問を一緒に考えてみようよ!
どんな鳥がモノマネをするのか?その種類を紹介
最初にどんな鳥がモノマネをするのか?みんなも知っている鳥から野生の鳥までその種類を紹介するね!
「一応、鳥の種類によって飼えるものと飼えないもの、もし飼うとしたらどのくらいで購入できるのか?」も載せておくよ!
九官鳥 (スズメ目ムクドリ科キュウカンチョウ属)
モノマネと言えば、やはり九官鳥が筆頭に挙げらるけど一般の家庭で簡単に手に入る鳥なのかな?
・九官鳥の値段は、20万円~40万円と高額
これは、九官鳥の人工繁殖が非常に難しく、日本で繁殖に成功した例がないということが一つの大きな要因なんだ。
九官鳥は特に人間の声をまねるのが上手だね!↑上の動画を見ると本当に笑っちゃう!(^∇^)
九官鳥の一般的な寿命は15年ほどだけど、飼育下では最大で30年以上生きる場合もあるよ。
オウム (オウム目インコ科)
オウムも九官鳥に負けずモノマネが上手だけど、結構飼っている家の多いようだよ!
・九官鳥の値段は、20万円~40万円と高額
オウムの価格はピンキリで、大型のオウムになると国内のブリーダーさんや個体数が少ないため、とても高額になる場合がみたい。(^^)
オウムの寿命は大変長く、一般的に約30~50年ほどと言われているけど、これもバラつきがあるみたい。
インコ (オウム目インコ科)
断然、ポピュラーなのがインコかな?かわいいものね!
・インコの価格は2500~7000円(セキセイインコ)/10000~25000円(オカメインコ)
セキセイインコの寿命は5年~10年ほどと言われていて、次によく知られるオカメインコの寿命は20年ほどくらい。
ムクドリ (スズメ目ムクドリ科ムクドリ属)
ムクドリはみじかでは余り見かけない鳥だよね。
・野生の捕獲や飼育は、鳥獣保護法によって禁じれている
ただしボランティアとして条件が整えば飼うことができるよ!
(たとえば、ケガをした野生のムクドリを保護した場合だけなど)
野生のムクドリは5~7年くらいで、飼育したものは8年くらいらしい。
モズ (スズメ目モズ科モズ属)
スズメのようにかわいい鳥で見間違えることもあるよ!
・野生の捕獲や飼育は、鳥獣保護法によって禁じれている
モズの声マネ(ウグイス、ツクツクボウシの鳴き声をしている動画)
小さな野鳥の寿命は短いみたい。モズの平均寿命は2年ほど。ちなみにモズよりも少し小さいスズメの平均寿命は1年3ヶ月。
カケス (スズメ目カラス科カケス属)
自然の中では、よく他の鳥の鳴き声をマネることで有名だな!
・野生の捕獲や飼育は、鳥獣保護法によって禁じれている
カケスの寿命は野鳥にしてはかなり長くで17年くらいらしいよ!
なぜモノマネをするようになったのか?
ものまねをする鳥には大きく分けて次の2つに分類できるんだ。
・自然の中で群れをつくって暮らす鳥
・群れで暮らさずに移動しながら自分の縄張りをつくって暮らす鳥
よく、人間の声をそっくりモノマネできる鳥は、群れをつくって暮らす鳥の方で、インコ、オウム、九官鳥などがこの部類の鳥たち。
人間の声はマネできなくとも、森林の中を歩いていると、よく聞き間違える別の鳥がいるよね!
例えばウグイスの”ホーホケキョ”といった鳴き声をまねるカケスや小さな小鳥の鳴き声をまねるモズ。
これらの鳥は、周囲のさまざまな物音を取り入れ似た声が出せて群れで暮らさず縄張りに仲間を近づけさせないんだ。
この2つの鳥たちはとても対照的だよね!
群れの中で暮らす鳥はどうしてモノマネができるようになったのか?
群れで暮らす鳥たちは、たくさんの仲間たちと一緒にいるので見間違えてしまう。たとえば、双子の友達が同じクラスにいたら、どちらが話しかけたい相手が一瞬迷った経験はないかな?
だから、こういった鳥たちは長い期間を通して声によるコミュニケーションが発達してきたんだよ!
もう少し具体的な話をすると、群れで暮らすということは自分の縄張りを持たないということだよね。
彼らは繁殖期につがい(夫婦)になるので、たくさんの仲間たちと自分の相手との見分けがつかなくなってしまう。
だから、お互い特有の鳴き方をする知恵を持つようになったんだ。これをラウド・コールと言うそうだよ。
ラウドコールは、一種の合言葉のようなもので、相手の鳴き方をそっくりマネて相手に返すのが特徴。
お互いにまねることにより相手の存在を確認しあうことができるんだよ!
余談だけど、こうした鳥に早く人間の声を覚えさせる方法あるんだ。
それは1羽1羽バラバラに鳥かごにいれて、飼っている鳥同士の顔を合わせないようにすることだよ。
そうすると仲間同士のラウド・コールを取れず、人間とのラウド・コールを早く覚えるようになるからね!
なぜ人間の声をモノマネができるのか?
では、どうして彼らは人間のような複雑な声をそっくりモノマネができるのだろうね?
その秘密は、どうやら特別な舌と気管にあるらしい。
他の鳥と比較してみてわかることは、次の2点が大きく違うことが分かったんだよ!
・厚くて柔らかく自由に動く舌をもっている
・胸にある鳴管という声を出すところが大きく発達している
だから、彼らはまるで人の声を録音したようなモノマネができるんだ!
もともと、たくさんの仲間たちと一緒に暮らす鳥なので、仲間たちと切り離してヒナの時から人間が一緒に暮らすと勝手に彼らの仲間だと思い込むようになるんだって。
そこで飼い主が、同じ言葉を何度も投げかければ、これをラウド・コールだと勘違いするらしいよ。
だから、この鳥たちは人間の声をまねるようになるんだね!
もちろん、人間の言葉の意味が分かっているわけではないよ。
飼い主がほめたり餌をくれたりするから同じ声(ラウド・コール)を繰り返して出すのかもしれないね?
群れで暮らさない鳥が周囲の物音をまねるのはなぜか?
これに対してカケスやモズなど群れの中で暮らさない鳥は、季節に合わせて繁殖のため移動するんだ。
だから、自分の縄張りには強い執着を持っているよ!
どうやら物音をまねるのは、この事と大いに関係があるみたいだよ!その理由は、だいたい次の2つと考えられる。
・繁殖のため (複雑な鳴き方ができると経験豊かで学習能力があると見られメスが寄ってくる)
・縄張りを主張するため (周囲の音を取り込むことにより自分の縄張りを主張して外敵やライバルを寄せ付けない)
※大きな鳥の場合は小鳥のマネをして誘い寄せ襲うこともある。
例えば、カケスなどがモノマネの対象に選ぶのは、日ごろから天敵として恐れている鳥が多いらしいよ。
それが証拠に、この鳥は小鳥のような”さえずり”にあたる鳴き方はせず、わけがわからない”ぐせり鳴き”をする。
この”ぐせり鳴き”の中にトビやカラスの声がときどき顔を出すことがあるんだ。
特に小さな鳥が厳しい自然の中で生きていくために、こうした方法を身につけた鳥も少なくないんだね。
ぐぜりとは、若鳥がさえずりを学習する過程で鳴く不完全なさえずり(サブソング subsong) のこと。
同種や異種の鳴きまねなどを取り混ぜてグチュグチュ取り留めなく鳴くこともあります。引用:鳴き声 ぐせり編
このように自分たちより強い相手のモノマネをする方法で、彼らは天敵から自分の身や自分たちの巣を守ろうとしているんだね!
モノマネをする声で生息環境がわかる?
ところが、彼らがモノマネを覚えられるのはある時期だけだということを知ってた?
他の鳥の声を覚えるのは、生まれてから半年ほどの幼鳥期間なんだって! (^∇^)
それも巣立ち後2~3か月が最も盛んで、その後はほとんど覚えられないんだよ!
このことから彼らが育った環境が推測できることもわかるんだ。
たとえば、”カケス”が”クマタカ”の鳴き声をまねるものがいる。これは、幼鳥期間にタカの多い地方で育ったことが検討できるといった具合だ。
人間の言葉などを教えられるのか?
こうした野鳥たちは他の鳥の鳴き声ができても人間の言葉は覚えられるのかな?
実は、簡単な人語なら2~3くらいは覚えられるらしいんだ。
ただし、野生の成鳥はもちろん無理で、ヒナを飼育して幼鳥の間に教え込まないといけないよ。
家畜の声や物音なども当然のように覚えることができる!
まとめ
モノマネが得意な鳥は、何のためにわざわざモノマネをするのか?それは繁殖や身を守るためだったんだね。
これをもう少し整理すると、モノマネをする鳥は大きく分けて2種類
- 群れの中で暮らす鳥
- 群れを作らず暮らす鳥
モノマネをするのはつがい同士は仲間と間違えてないように相手の鳴き声をそっくりまねて相手に返す一種の合言葉。こうしてお互いを確認し合うため!
複雑な鳴き声をしてメスを誘い繁殖する機会をつくったり、天敵の鳴き方をまねることにより意識をそらせ自分自身の身を守るため!
自然界で生き残り繁殖していくためには、いろんな方法があるけど、彼ら野鳥たちはこうした特殊な方法を使っているんだね。
モノマネをすることも彼らにとっては一所懸命なんだ! (゚∀゚)