ツバメが巣を作っている様子を見ると何か清々しい気持ちになるものです。
ところが、洗濯物を干すベランダや頻繁に通る玄関先に巣を作られてしまうと、糞害・泥の落下・虫や病原菌などの問題が次から次に起こり頭を悩まされる始末。
だからと言って、せっかくツバメが頑張って作った巣を壊すのも忍びないし、産卵済みだったりヒナがふ化している巣を壊すと鳥獣保護法違反になってしまうこともあるので、できるだけ穏便に済ませたいものですよね。
ツバメが巣を作ることによって起こる問題
では、ツバメの巣作りによる弊害には、どんなものがあるか?箇条書きにしてみました。
- 巣作りをする際に泥や枯れ草が落ちて玄関を汚す
- 巣ができた後には糞が落ちてきて衛生的によくない
- ヒナの鳴き声がうるさく近所迷惑 野鳥の巣が原因で虫・ダニが発生しアレルギーになる
- ツバメのヒナを襲いにヘビやカラスが来る
大体、こんなことが問題として出て来ています。それでも、住居が一軒家で家主がにこやかに見守るくらいの寛容さがあれば良いのですが、複数の住人がいる集合住宅は少し問題が複雑になります。
フンの始末、ツバメが去った後の壁の掃除、鳴き声の問題。ダニやアレルギー等の衛生面。
自然の生き物なので、この辺はもう解決しようがありませんからね。
ですから、余計なトラブルに巻き込まれないように対策を打っておかなければなりません。
ところで、ツバメの巣対策をネット上などで調べると様々な方法が紹介されていますが、本当に効果があるのがどの方法なのかわからなくありませんか?
いくら、10~20も対策法を紹介されても、効果がある方法が一つあれば十分です。
いろいろ紹介されている中でツバメの巣対策としてよく出ているのは大体は次の6パターンです。
■ツバメの巣対策6パターン
・天敵(猛禽類・ヘビ)の置物を置く
・ノイズを出す
・紐を天井からつるす
・巣作りを始めたらすぐに壊す
・ガムテープを貼る
その中で、わたしが調べて、お金をなるべく掛けずに効果のある対策方法をご紹介したいと思います。
ツバメの巣を作らせない対処方法を紹介
まず、自前で簡単に身の周りの道具を使って予防線を張る方法を4つに絞りました。
ガムテープを巣の周りの壁に貼る
ツバメは岩肌に似た凹凸がある壁面を好んで巣作りを始める習性があると言われています。
そこで、ガムテープを張ることによりツルツルとした壁になるので、ツバメが足をかける場所も少なくなります。
そうなると、泥をつけるために壁にとまることができなくなります。
ツバメの巣の周囲に釣り糸を長めのピンで張りめぐらす
材料は、100均に行って長めのピンと釣り糸を購入してください。
そして、この釣り糸をクモの糸までいかなくても、横に張ったっり、斜めに張ったりして作りかけの巣の前に張りめぐらせます。
天井より50センチを目安につけると効果的です。
これでしたら見た目も気にならないですし、なにより簡単です。
この方法は、ツバメが飛んできた時に羽に物が当たるのを嫌がって巣つくりを断念させるためです。
塗り壁以外の、外壁の材質だとこの方法では、ピンを使えないのでガムテープなどで応用していただければよいと思います。
他にも、ビニールの荷紐を細かく裂いて、暖簾のようにしてガムテープで貼り付けるのも効果的です。
巣を作りたがっている場合に消石灰を水で溶いてローラーで厚く塗って置く
消石灰を水で溶いて壁に塗り着けることにより、害虫やダニなどに寄る殺菌効果があるばかりか、なぜか野生動物の忌避効果もあるようです。
ビニール袋を貼り付ける
テープで壁に貼り付けます。透明な袋ならあまり目立ちません。
ただし、壁面はきれいに掃除してないとテープが張り付かないので注意してください。
また、はがれたビニール袋が飛んでいかないように注意しましょう。
また、ネット上での通販商品を見てみると、割と安値で手に入る予防グッズもありました。
300円~500円くらいですからお手軽に手に入ると思いますよ。
わたしのオススメとしては次の3点です。
もちろん、絶対という訳ではありませんが使ってみる価値はあると思います!
シリコンスプレーをツバメの巣作り周囲に吹き付ける
タイル面や塗装面であれば、掃除してから壁にシリコンスプレーを吹いておくと、ツルツルすべって巣が作れないようです。(必ずしも防げるわけではありません)
スプレーの効果はすぐ落ちますし、万全とは言えませんが、お手軽でお金もかからないので、試してみる価値はあります
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鳥よけ対策マットを使う
鳥よけ対策マットが販売されています。巣作りしている周囲に配置しておきましょう。
skycabin 鳥よけ ステンレス 害獣よけとげマット とげピー とうめい鳥よけシート 【フン害防止・景観を損なわずハトなどの害鳥による被害を防ぐ】 10個入り
テグスを張る
巣を作る場所に、テグスを垂らします。
30センチくらいに切って、テープで張り付けて垂らしておくだけでも怖がって近づいてこないようです。
ヒナがふ化したら勝手に撤去できない
こういう対策方法は、あくまでツバメが巣作りをしている段階での内容です。
ツバメが卵をふ化してヒナが産まてしまってからでは、控えなければなりません。
なぜなら、日本には鳥獣保護法という法律があって、雛や卵をどうにかすることは禁止されているからです。
それはどういう法律かと言うと、
鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(以下、「鳥獣保護管理法」といいます。)の目的は、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化を図り、もって生物の多様性の確保、生活環境の保全及び農林水産業の健全な発展に寄与することを通じて、自然環境の恵沢を享受できる国民生活の確保及び地域社会の健全な発展に資すること」とされています。
この目的を達成するため、鳥獣保護管理法には、鳥獣の保護及び管理を図るための事業の実施や、猟具の使用に係る危険の予防に関する規定などが定められています。引用:鳥獣保護管理法の概要
では、どういう時は許されるのか?というと
- 学術目的で許可を受けたとき
- 狩猟期間が解禁になって許可が降りたとき
- 農業や林業で被害が酷く致し方ないとき
でも、『それ以外の場合は、鳥獣を捕まえたり、卵を取ってはいけません』という法律です。
もちろん、これを破った時の罰則規定も定められています!以下の通りです。
鳥獣保護法においては,鳥獣を狩猟鳥獣とそれ以外の鳥獣(以下 保護鳥獣)とに区分し,後者については,その捕獲(殺傷を含む.以下も同様)を原則として禁止し,これに違反する者は 1年以下の懲役または 5 0 万円以下の罰金に処することとしている.
このように、野鳥は法令で力いっぱい守られているんですよ!
ツバメやハトの巣を壊すのも、倫理的な問題以外にも、法令上の制限を受けて、一般人が簡単に行なってはいけないことになっています。
まとめ
ツバメは、いつ頃からか?農作物を害虫から守る代わりに、人間に巣と雛を守って貰っていると考え人間を信用しているようです。
でも、近年は状況も変わり弊害が増えてきたことは残念で仕方がありません。
せめて出来る範囲で接触を減らして問題が起こらないようにしたいものです。
そこでツバメが近づかない対処方法をもう一度確認しておきますね。
- ガムテープを巣の周りの壁に貼る
- 釣り糸を巣の周囲に張り巡らす
- ビニール袋を貼り付ける
- シリコンスプレーをツバメの巣作り周囲に吹き付ける
- 鳥よけ対策マット
- テグスを張る
これらは見た目でごまかすというより、体感させて危険を察知してもらう方法なので、近寄り難くなる確率は高いと思います。
なるべくツバメとは穏便に付き合いたいものですが、必要に迫られた場合は、こうした対処法も考えておかなければなりませんね!