それでは、カビの繁殖しやすい場所は室内では、主にどんなところでしょうか?また、その除去方法はどうすればよいのでしょうか?
カビの繁殖し易い場所と除去方法
室内で、特にカビが繁殖しやすい場所は水回りや湿度の高い空間です。代表的な箇所はだいたい以下のようなところです。
- 洗面所(浴室)や台所
- 収納部(クロゼット/押し入れ等)
- 重い家具の裏側
- 窓辺[ガラス/サッシ]
それではまず洗面所や台所の水回りからご紹介します。
洗面所(浴室)や台所のシンクなどの水回り
まず、洗面所は朝晩、洗顔したり歯磨きをしたりする場所。手を洗ったり、ドライヤーで髪を整たり、いろんな目的で使用します。
また、洗濯機を隣接して置いていたり、浴室と隣合っていたりする場合も多いですよね。
実は、これらのことはすべてが洗面所の湿度を高めてしまう原因になります。
また、手洗いやドライヤーをかけたときなどに、どうしても皮脂汚れや油汚れが発生しやすくなります。
もともとカビは高い湿度と汚れが大好物ですので、そういう意味でも、洗面所は繁殖条件として最適ということになってしまうわけです。
そこで、洗面所や浴室などのカビ除去に必要な道具をご紹介しておきますね!
用意する道具
- スポンジ(メラミン)
- 重曹
- 雑巾
- 使い古しの歯ブラシ
おススメとしてはスポンジはメラミンという樹脂でできたものがいいです。通常のスポンジと違い、水をつけてこするだけで汚れを落とすことができるので洗剤は必要ありません。
(※素材によっては使用すると傷がついてしまうものがあるので注意してください。)
重曹は、カビを落とすのには最適で、アルカリ性の性質を持つ洗剤ですから、環境にも人体にも優しい成分でできています。
水を100ml入れて重曹小さじ1杯を混ぜて重曹水を作ります。
除菌方法
- メラミンスポンジに水をつけてカビをこする
- 出てくるカス状の汚れを掃除機で吸い取る
- 取り切れないカビには重曹水を吹きかけ雑巾で拭き取る
- 使い古しの歯ブラシで軽くこする
- カビが落ちたら濡れ雑巾で重曹を拭き取る
- 乾拭きをするか、換気をして床を乾燥させる
同じ水回りの場所として、洗面所と同じくらい毎日使用するのがキッチン。
ここも常に湿っていてカビや雑菌が好む環境です。
気付かないうちにカビが増え、黒々と根を生やして取れなくなってしまうことだってあります。
ここも洗面所同様に「温かく湿った場所」でカビが好む環境です。さらに食べ物のカスなど、菌のエサが豊富にあるのもカビ発生の原因を作ります。
次に、キッチンのカビ除去に必要な道具は以下の通りです
用意する道具
- 塩素系漂白剤
- アルコール
- 除菌スプレー
- キッチンペーパー
- ゴム手袋
- 歯ブラシ
カビを取るには、除菌効果の高い「塩素系漂白剤」と「アルコール除菌スプレー」は必ず用意しましょう。
どちらも高い殺菌効果を持ち、かけるだけでほとんどのカビが死滅します。
(※注意点として塩素系漂白剤はかなり強い洗剤なのでゴム手袋を使用して下さい。)
キッチンにできたカビの取り方は「漂白剤」か「アルコール除菌スプレー」のどちらかを使います。
基本的には以下のことを覚えておいてください。
▶️水や洗剤に強い場所には漂白剤
▶️洗剤に弱い場所・強い洗剤を使いたくない場所にはアルコール
漂白剤を使ったカビ取りの方法
ステンレスシンクなど、洗剤に強い場所にカビがついている場合は塩素系漂白剤を使います。
除菌・漂白効果が高く、根を張って黒ずんだカビ汚れでも分解して落としてくれるからです。
除菌方法
- カビに漂白剤を吹きかける
- 漂白剤をまんべんなくかける
- 放置する 洗剤が染み渡るまで3分待つ
- すすぐ
すすいでもカビが落ちないなら濡らしたスポンジでこすり落としてみましょう。
水が使えない場所であれば水拭きで泡を拭き取り、最後に乾拭きをします。
キッチンでも、結構しつこいカビが居座るのが、人目に触れにくい排水管やゴムパッキン。ここは、ちょっと本腰を入れて対処する必要があります。
キッチンの排水口やゴムパッキンに黒カビが発生した場合、場所ごとに下記のような対策があります。
【排水口の黒カビ対策】
- キッチン用漂白剤で除菌
- 重曹とお酢で除去
- アルミホイルで抗菌予防
【ゴムパッキンの黒カビ対策】
- キッチンペーパーで漂白剤(カビ取り剤)を漬け置き
キッチンまわりは、湿度が高くなりやすいため年中カビが発生します。常に換気や除菌を徹底してカビが発生しないように気をつけましょう。
収納部(クロゼット/押し入れ等)
クローゼットは、室内の中でも特に湿度が高く、人間が過ごしやすい20度〜25度という温度です。
それに、服やそれら周辺についた埃や汗・皮脂などといった栄養素があるので、カビが棲みやすい環境が整っています。
また、湿った服をそのまま仕舞い込むと、密閉した空気の滞留が起きて湿度の高い空気環境になるのです。これが、さらにカビの繁殖を促進してしまいます。
クローゼットは、浴室やキッチンのように水で洗い流すことができないので、まず掃除機で埃を吸取ったら、次のように除菌します。
- 消毒用エタノールで吹き上げる
- 乾拭きをする
まだそれほど繁殖していない場合は、以下のどちらかを使ってカビを拭き取ってください
- 市販のカビ取り剤でカビを殺菌・漂白する
- エタノールで殺菌し拭き取る
(※ただしカビ取り剤の主成分である次亜塩素酸塩は色を分解し退色させる作用があるため取り扱いには注意が必要です。)
押入れの中の除菌作業は、ものを全部出すのことが重要です。このとき、カビがどこまで広がっているかわからないので、奥までしっかり確認しましょう。その上で、次の手順通り除菌作業をおこなって下さい。
- アルコールを含ませた雑巾で、カビが目立つ部分を拭き取る
- 同じ雑巾で拭き続けると菌を広げる可能性があるので、こまめに面を変える
- 水分を残すとカビが再発しやすいので10分ほどおいて完全に乾かす
- 収納していたものにカビがないか細かく確認する
- カビがついているものは、スプレーで消毒する
重い家具の裏側
タンスや食器棚など、家具の裏側は空気が溜まりやすく壁にびっしりカビが付着しているケースも多いです。
対策としては、
- 家具と壁の間を10㎝ほど離すこと
- 窓を開けて換気すること
また、カビ対策としては基本的なことですが、家具の裏側のカビ予防には効果大です。
家具の裏側のカビ除菌方法
- 硬く絞ったタオルなどでカビを取り除いていく
- 乾拭きする 家具の中に入っているものを取り出し壁から離して乾燥させる
カビが発生する原因は湿気です。木製家具の場合は、木自体が湿気を多く含んでしまったことでカビが発生してしまっているので、家具の中も扇風機やサーキュレーターを使って乾燥させることも必要です。
※アルコール除菌剤の使用について
カビが生えた際、アルコール除菌剤が使えない家具もあるので注意してください。
窓辺[ガラス/サッシ]
窓辺はカビの温床となりやすいので、カーテンはできれば月1回、最低でも年4回はカーテンを洗濯して、カビを取り除きましょう。
カーテンを洗濯してよく乾かしてからカーテンレールにセットし、エタノールスプレーを吹き付けて除菌をしておけば、カビの発生を抑えることができます。
窓ガラスのカビ掃除
ガラスの性質上、カビ取りはそこまで大変な作業ではありません。
バケツに水と食器用の洗剤を数的混ぜ、それを含ませた雑巾で水拭きするだけで、だいたいはきれいに落ちるはずです。
それでも、カビが除菌できない場合は、専用のカビ取り剤やセスキ炭酸ソーダなど、強力な洗剤を使ってカビを落としてください。
窓サッシのカビ掃除
サッシと窓ガラスの間のゴムパッキンや、窓枠などはカビが生えやすく、ガラスよりはカビが取りづらい素材です。
窓ガラスと同じお掃除のしかたでは、取れない場合も多いかと思いますが、時間をかければカビを落とすことができます。
- キッチンペーパーに塩素系のカビ取り剤やセスキ炭酸ソーダ、重曹などをしみこませる
- カビが生えてしまった部分に置き、上からサランラップでパックをして5分程放置する
- キッチンペーパーを取って拭き取る
注意すべきは、ゴムパッキンの上では洗剤を長時間放置しないこと。ゴムは劣化しやすいので、放置時間が長いと変形などの原因になります。